大千軒岳 (知内川コース) 平成20年 6月7~8日

大千軒岳 知内川コース H18.7.22-23 ,大千軒岳 知内川コース H19.6.23-24,大千軒岳(旧道コース~新道コース)H20.6.28

メンバー 会員6名

6月7日 曇
 16:00亀田支所集合出発。17:15千軒の阿部さん宅着。登山者休憩所の鍵を借り,使用申請書,アンケートを記入する書類を受け取る。17:25休憩所着。他に宿泊者はいないので貸し切りである。早々メンバー持ち寄りのおかずを出し合い,卵スープを作りながら,夕食となる。缶ビール,焼酎を飲みながら山の話し,四国遍路の話しを話題して歓談する。女性メンバーが作ってきてくれた,豪華なおかずで並び,それを食べ酒を飲み,話しも盛り上がる。20:30就寝。

大千軒岳登山者無料宿泊所 大千軒岳登山口 奥二股沢に架かる新橋

6月8日 曇後晴
 5:00起床。外は曇り空で千軒岳方面の山々は雲の中である。天気予報では12:00より晴である。5:30朝食。5:45部屋の掃除を済まして出発。阿部さん宅に寄り鍵と書類を返却する。6:10奥二股駐車場着。31名の山岳会パーティーの他,5~6名が入山している。出発の準備中にも2名が入山して行く。
 6:20出発。昨年出来た奥二股沢の橋を渡り,知内川本流の右岸の道を進む。砂防ダムを越え進むと川岸を進まない,高巻きの新しい道が出来ている。丸太の足場も所々に付けられており,ヤグルマソウが多い。川沿いの道に戻り簡単な岩場状をヘツッタリしながら進む。ミゾホオズキ,コケイラン,サルメンエビネ,ユキササ,ツクバネソウ,クルマバソウ,コンロンソウ等が咲く道を進む。6:46狭戸通過。ここから右岸の高巻きとなる。ブナ,ミズナラ,ツツジ類の樹林帯の道を登り,トラバースをしたり,小沢へ下り登り直したりしながら進む。6:50,6:56,6:58,7:01,7:07と小沢を横断して緩やかに下る。7:13広河原手前の平坦地に出る。湿ってぬかる平坦地にはエゾワサビ,ニリンソウが咲いている。注意して見ると山わさびも有る。

狭戸(せばと) 広川原(ひろかわら) 金山番所

 7:21広河原に出て渡渉点を探し進む。水量が多く良い所が無い。7:25先行パーティーが渡ったと思われる,水に浸かった細い丸太の上を慎重に渡る。4:40まで左岸で小休止。付近にはタニウツギが赤い蕾で,ノビネランが1株咲いている。ここからは左岸の道を辿る。ブナ,ミズナラの樹林帯でユキササ,オドリコソウ,コンロンソウ等が咲く道を進む。岩をヘツリ7:53滝状の枝沢(私は昨年までこの沢を石崎越えの沢としていた)を越える。樹林帯を歩いたり,沢岸を歩いたり,10m程の丸太で整備された高巻き道を登ったりして進む。昨年咲いていたサイハイランは一株も咲いていない。コウライテンナンショウ,ホウチャクソウ,オオアマドコロ,ニシキゴロモが僅かに咲いている。8:05石崎越えの沢を通過。ここには木製の新しい標識が設置されている。8:18小沢を渡る。
 8:25金山番所(下の十字架)着。タニウツギ,オドリコソウが多く咲いている。大千軒方面は深いガスの中である。行動食を取り休憩する。8:35出発。樹林帯を進み8:40灯明越えの沢に出て50m程遡り左手の尾根に取り付く。急な登りを登ると樹林帯の平坦な道となり,緩やかに下る。8:50キレット沢出合に出る。付近にはヤマガラシが少し咲いている。右の本流に沿って登る。草木が茂って道は判りづらいが道に出る。8:55尾根に取り付く。

「ガンバレ岩」の下に切り払われた新道 尾根最後の残雪 大千軒岳頂上

 急な樹林帯尾根の登りで,ジグザグを切ってぐんぐん高度を上げる。木の根,岩等の階段状の場所なども有る。9:20尾根上の平坦地の休み台630m着。付近にはツバメノオモトが咲いている。行動食,水分補給で休憩し9:33出発。ここからも樹林帯の急登は続きジグザグを切っての登りである。770m付近から昨年は尾根の腹をジグザグに登っていた道が変更となり,右手の尾根上に登るネマガリ刈分け道が開削されている。昨年6月には無かった道で昨年7月以降に開削されたものと思われる。ネマガリ刈分け道は根元が根元の竹が残されており滑り易い。なぜ新たな道が付けられたのか理由は解らない。多少の見当は付くがあくまでも推測である。
 800m付近で旧道に戻りフギレオオバキスミレ,シラネアオイ(白花もある),シロバナノヘビイチゴが咲く道を登る。ガンバリ岩手前等の所々に丸太の階段が新設されている。ネマガリ刈分けの道を登っていくと,小沢の向かいにカタクリが群落で咲いている。雪渓が融けて咲き出したものである。夏場は赤土のガレ場に15m程の雪渓が有り直登する。昨年設置された丸太の階段を登り,さらに笹の道を登って10:20中千軒平手前のお花畑に出る。

ギンリョウソウ(銀竜草) ノビネチドリ(延根千鳥) ツバメノオモト(燕万年青)
オオアマドコロ(大甘野老) ユキザサ(雪笹) オドリコソウ(踊子草)
ホウチャクソウ(宝鐸草) ヤマガラシ(山芥子) マイヅルソウ(舞鶴草)


 ガスの中,西風が強く寒いので雨具の上を着用する。シラネアオイ,エゾノハクサンイチゲ,オオサクラソウが咲いている。10:25十字架の有る中千軒平着。ガスで西風が強い。手前の窪地で4~5名の登山者が風を避け休んでいる。風が強く休まずに頂上を目指す。強風に煽られながらミヤマキンバイ,エゾノハクサンイチゲが群落で咲き,ミヤマアズマギク,ハクサンチドリ,ミヤマキンポウゲ,ミヤマオダマキ,チシマキンレイカが所々に咲いている小さなコブ3個程越えて登る。千軒清水分岐からはネマガリ刈分け道を登る。
 10:50大千軒岳頂上着。ガスで眺望は無い。幸いに西風はまともに吹き付けていない。
のんびりと行動食を取り雑談をしながら休憩する。新道コースからは次々と5~6名が登って来る。11:10寒くなり記念写真を撮り下山開始。途中窪地で花々を見て過ごし11:38~45中千軒平を過ぎた窪地で花々の写真を撮り小休止。東尾根をどんどん下る。新道の刈分け道を下り12:20~30休み台にて小休止。慎重に急な下りを続ける。

チシマキンレイカ(千島金鈴花) ミヤマアズマキク(深山東菊) エゾノハクサンイチゲ(蝦夷白山一華)
ミヤマオダマキ(深山苧環) オオサクラソウ(大桜草) シラネアオイ(白根葵)
ミヤマキンポウゲ(深山金鳳花) シロバナノイワカガミ(白花岩鏡) サルメンエビネ(猿面海老根)

 12:48~55キレット沢出合にて小休止。あとは来たコースを戻るのみ。緊張感を持って歩く。金山番所は休まずに通過。沢沿いの岩場のヘツリ道等で多少緊張して下る。13:45~14:05広河原出口で小休止。蕗取りをして過ごす。ここからは気合いを入れて最後の下りを歩く。高巻き道を歩き登りに撮れなかった植物の写真を撮りながら下る。14:30狭戸通過。長年探していたイワカガミ(白花,以前はピンクだったと思う)が残っているの確認し写真に撮る。14:55奥二股駐車場に下山。
 15:05出発。15:30知内温泉着。15:35~16:30温泉入浴(入浴料金390円)。17:00まで休憩し行動食,水分補給をしながら雑談し休憩。七飯の2名とここで分かれる。18:10亀田支所解散。

お花畑の十字架 休み台(650m付近) 千軒銀座

 晴の良い天気を期待した山行でしたが,お花畑と頂上への尾根はガスと強風でした。しかし雨よりは良い状況で,花々も多く晩春の大千軒岳を楽しむことが出来ました。6月から7月はお花畑の花々が次々と咲き出すので,毎週のように登らなければその変化を確認出来ないのが現状です。また来年登山の時期をずらして登りたいと思います。      (N記)

 

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