大 千 軒 岳 知内川コース         平成18年7月22日〜23日

メンバー  会員5名

7月22日 曇〜小雨
 15:45亀田支所出発。17:10千軒登山者休憩所着。管理人の阿部さん宅へ鍵を借りに行く。17:20鍵を借りて入室。阿部さんが来て1名ずつ宿泊申請書を記入する。17:40より夕食。すり身汁,持ち寄りのおかず等で飲みながら夕食。山の話,仕事,野菜の話等をしながら過ごす。20:00就寝。

 7月23日 曇一時小雨
 4:40起床。5:00朝食。部屋の掃除をして5:15出発。5:35奥二股沢駐車場着。霧雨であり雨具上下を着用し出発の準備をする。車1台が先に来ており1名の人が出てきて多少話す。5:55出発。奥二股沢の吊り橋を渡り知内川右岸を進み,砂防ダムを超えて進む。昨年秋には無かった右岸の崩落を超え,岩のヘツリをしたりして6:12狭戸手前通過。ここから左へ高巻き道を登る。ブナ,ミズナラ,カエデ等の樹林帯を7〜80m程登りトラバースをしながら小沢を超えて進む。
 6:17,6:23,:26,6:28,6:32と小沢を超えるが,土壁や草付きを10m程下り,登りをして通過する。花の端境期なのか目立つ花は咲いていない状況である。 緩やかに下り平坦地に出て流れのある両側にミズの有る湿地進む。6:45広河原入口通過。渡渉点を探し右岸を進む。倒木が橋のようになっている場所で左岸に渡る。
 6:55小休止しながら水分補給。雨具着用で蒸れて大汗をかいている。 7:00出発。左岸の樹林帯を進み石崎越の沢手前岩場をヘツリ,7:13大きな岩の滝状の石崎越の沢を通過。ブナ,ミズナラ等の樹林帯は,平成16年9月の台風で結構倒木が発生し,見通しが良くなっている。7:18,7:34,7:37と左岸支流を渡り進む。ここも花が少なく,エゾアジサイ,トリアシショウマが見られる程度である。
 7:39金山番所跡(下の十字架)着。1名の登山者が我々の跡を付いてきている。7:47出発。少し進み7:52灯明越の沢に出る。50m程遡り尾根に取付く。ピンク標識が付けられているが,慣れない人には不明瞭な場所である。急登を登り緩やかな登りとなりギンリョウソウの咲く樹林帯の尾根を超える。8:00キレット沢出合い。ここから右股に入るが,ピンク標識が付いているがやはり不明瞭である。草の被った沢沿いの道を登る。
 8:04〜15尾根取付きにて小休止。汗とガスの滴などで上から下までびしょ濡れの状況だが気温が高く寒さは感じない。登る尾根の上方は多少ガスが薄く感じられる。行動食,水分を補給し急登に備える。フィックスの張られた斜面を登り,樹林帯の急登を続ける。ジグザグを切ったり,滑り易い木の根や石,泥の足場を直登したりで,一歩一歩高度を稼ぐ。

 傾斜が緩み平坦なコル760m付近の休み台に出る。8:32〜40小休止。ガスは多少薄くなってきている状況である。ここからもダケカンバ,ブナ等の樹林帯の急登であるが,多少傾斜は緩い。ジグザグを切りながら高度を上げる。次第に根曲り刈分け道となり,樹木は低くなってくる。道の泥が剥げた場所にはシロバナノヘビイチゴの赤い実がなっており,食べながら登る。見晴台,ガンバリ岩を超えて登る。根曲り刈分け道は草,笹等が被った場所もあり掻き分けて登る。タニウツギ,オトギリソウがわずかに咲いている。大きく赤土とガレの場所に出て,昭和63年11月の事故を思い出し登る。笹の緩やかな道を登ると中千軒十字架手前のお花畑に出てくる。イブキトラノオ,エゾカンゾウ,トウゲブキ,ヨツバシオガマ,カラマツソウ,クルマユリ等が咲いている。アキカラマツ,ノギランはまだ蕾である。
 9:30中千軒十字架着。頂上はガスの中で見えないが,ガスの晴れそうな気配である。付近には前記の花々の他タカネナデシコ,ツリガネニンジンが咲いている。花々を楽しみ休憩する。東風が多少寒く感じられ9:40頂上へ出発。お花畑の中の小さなコブ2個を登り下りをして登る。ナガバキタアザミ,ヤマブキショウマ,ムカゴトラノオ,エゾシオガマも花々に加わっている。最後は頂上への東尾根上の根曲り刈分けを登る。ここにはウツボグサが咲いている。
 10:03大千軒頂上着。この頃になると西側はガスが取れており,松前方面の海岸から松前小島まで眺望できる。前千軒,新道南コース等も見える。びしょ濡れの体には薄日も差し風もなく暖かい。行動食を取りながらのんびりと眺望を楽しむ。Iさん,Wさんは初めての大千軒岳で感激している。頂上は雲海の上で晴れと予想し出発したのが良かった。下山直前Wさんの靴のビブラム底が,剥げたのを見つけ針金で固定する。

 10:37下山開始。ガスが掛かり始めた尾根を下る。お花畑の道を下り10:56中千軒通過。草の被ったお花畑の道を下り,次第に根曲りの滑り易い道を下る。黙々と道を踏み外さないよう慎重に下る。ガンバリ岩付近で6名のパーティーと出会う。1名は顔見知りでコマクサ会とのこと。11:35〜40休み台にて小休止。さらに樹林帯の急な下りを慎重に下る。12:05利根取付き。キレット沢出合いから尾根を超えて12:15灯明越の沢通過。12:20〜30金山番所にて小休止。小さな高巻き,ヘツリをして13:03広河原で倒木利用で右岸に渡渉する。13:07〜18広河原入口で小休止。疲労感がメンバーに漂う。ここから高巻きを登り返してトラバースしながら小沢を超える。途中白いツルアリドウシが4輪咲いている。13:47狭戸の河原通過。14:03奥二股沢駐車場に下山。
 14:15知内温泉へ出発。14:42温泉着。14:45〜15:30温泉入浴。入浴料390円。15:55まで休憩室で休憩。16:00函館へ出発。17:12亀田支所着。
 ガスと霧雨の中行動開始し,汗と滴でびしょ濡れの状況で頂上へ着きました。運良くガスが晴れて眺望が出来,薄日も差し夏山の雰囲気を味わうことが出来ました。6月から8月までは天気予報では曇りでも,山麓は霧雨等の時が有りますが,頂上は晴れと予想し行動した方が結果的に頂上は晴れている確率は高いように思われます。         (N記)

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