大 平 山   (南西尾根コース)    平成19年 8月11日~12日

大平山 H20.7.5-6

メンバー 会員6名 

8月11日 曇後晴
 13:55亀田支所出発。泊川の道道島牧美利河線を進む。宮内温泉を少し過ぎた地点まで舗装道路を進み,後は砂利道を行く。泊川上に架けられた橋を2本進み河鹿トンネルを抜けると終点で広場となっている。16:50着。2年前と同じ状況で工事は全く進んでいない。17:00テント設営。早々に夕食となる。テントの前で持ち寄りのおかずが広げられ,ワイン,ビール,紹興酒等を飲みながら宴会となる。アブがうるさかったが気温が下がりいなくなる。蚊はあまりいない状況である。Iさんの隣にミヤマクワガタの雄を発見。子供さんへの土産となる。20:00まで歓談し就寝。Kさん,Iさんは雨の心配が無いので,外で寝る。

880mピークからパノラマ

 8月12日 晴
 4:20起床。4:40朝食。天気晴の登山日和である。テントは乾燥のため張ったままにしておく。5:10出発。湯ノ沢橋を渡り草の刈られた林道を50m程進み,左に斜めに登る作業道が有り30m程で登山届けを入れるボックスが有る。5:15記入し出発。大きなトドマツ植林帯を進むと,次第に小さな沢状の登りとなりブナ,ミズナラ等の登りとなる。
 涸れ沢状の中の湿った泥と石の道を階段状に登る。ネマガリや草が被ったり木の枝が出てたりで全く整備がされない状況である。傾斜は急で高度をどんどんと上げる。気温は上がり汗と露でズボンはびしょ濡れである。ここはこんな所と割り切って登る。
 5:45~50高度380m付近で小休止。Sさんが不調で引き返すとの事でMさんが付き合う事になる。さらに同じ状況の涸れ沢を登る。所々にエゾアジサイが僅かに咲き,キツリフネが1ヶ所咲いている。6:10~15沢から離れ始めた500m付近で小休止。
右手の尾根上へ登り尾根上の樹林帯を登る。すっきりとした道でうっとうしさから解放される。次第に尾根西側をトラバース気味に登りジグザグを切ったりして登る。

6:43~50尾根越え地点670m付近で小休止。風が有り東側は灌木と草地ですっきりと見渡せる。行動食を取り水分補給で過ごす。少し下り1.5~2mの灌木と1m程の笹やヨモギ,クサフジ,アキカラマツ等の草をかき分け掴みながら登る。道は泥で階段状になっていないため滑る。2ヶ所ロープが張られた場所がある。エゾクガイソウ,ナガバキタアザミ,トリカブトが咲いている。大平山特有の平べったいカタツムリが所々に出ているが,10年程前は,踏まないように歩くことが困難な状況程いたのである。高度を上げ岩混じりの道の登りは新道となり,高山植物の多い個所は迂回して登る。タカネナデシコ,カワラボウフウ,エゾクガイソウ,キンミズヒキ等が咲いている。

 7:12~25コブ810mにて行動食,水分を取り休憩。北東には1109mのコブが登髙意欲を誘う姿で朝日に輝いている。ここからは笹の道を少し下り,コルからは笹と草の灌木帯を直線的に登る。ここも泥の滑り易い急登で両側の笹,草を掴みなら登る。次第に岩が出て来て岩尾根の東側尾根の登りとなる。振り返りコブ810mを見ると2名の登山者が見える。Mさん,Sさんらしい。
 8:00灌木帯の中のフィックスロープ5m程の岩場960m付近を一人一人登る。ここはロープで落石を落とさないよう注意が必要である。登りは途中から左側のハイマツ帯を登ると落石はない。直ぐに8:05フィックスロープ4m程の岩場970m付近を登る。ここは落石の心配は無い。出口にはオオヒラウスユキソウ,ミヤマウイキョウ,モイワシャジンが咲いている。数カ所にこれらの花々が咲いている。
 ここから岩場の道をトラバースしながらカール状の底のお花畑へ登る。岩の多い個所には赤い小さな花のイブキジャッコウソウが咲いている。カトウハコベ?も少し咲いている。お花畑ではムラサキモメンズル,イワオウギ,アサギリソウ,トウゲブキ,エゾクガイソウ,エゾシオガマ,ミヤマウツボグサ,ナガバキタアザミ,トリカブト,イブキトラノオ,ヨツバヒヨドリ,オトギリソウ,オオカサモチ,コガネギク等の花々が咲いている。
 岩の多いガレ場の旧道は高山植物も多いので進入禁止のロープが張られている。東へトラバースし小さな尾根の東側の灌木と草の道を登る。この登りも同じ花々が至る所で咲いている。トラバース気味に登りジグザグを切って8:20コブ1109mの先1,090m付近の稜線に出る。
 ここからは稜線上のダケカンバ,ハイマツ,ナナカマド等の中のネマガリをかき分けて進む。足元を見て道状を確認しながらネマガリをかき分ける。8:38開けた稜線1110m付近で小休止。ここからはコブ1180mと東のコブ1170mがよく見える。草と灌木の稜線東側の道をトラバース気味に登る。ここまでに咲いていた同じ花々の咲く道を登る。旧道は稜線上で有ったが,新道は東側に付けられている。

 8:58~9:00コブ1180mを越えた大平山頂上が望まれる1170m付近に出る。左に旧道が有り,直進すると頂上への道である。直ぐにハイマツとネマガリのブッシュに入る。ピンクテープが所々に付いており,足下を確認してネマガリをかき分ける。ネマガリの途中にぬかるみが2ヶ所有る。ブッシュを抜け草の中の道を登る。
 9:10頂上着。頂上標識は壊れて落ちているが大平山と書かれている。一等三角点と標柱が有る。行動食を取り水分補給をして下山に備える。天気快晴で有るが気温が高く疲労しており,眺望を楽しむ余裕は無い。メンバー全員がお疲れさんである。頂上北側のお花畑でオオヒラウスユキソウ,モイワシャジン,ナガバキタアザミ,コガネギク,タカネナデシコの写真を撮ったりして過ごす。なんとか疲労が回復しそろそろ下山の雰囲気となり記念写真を撮る。
 9:40下山開始。ブッシュをかき分け9:47稜線1170mに戻り新道を下る。10:00稜線1110m通過。10:05灌木帯のトンネル状に入る。10:12トンネル状を出た1090m付近通過。新道の草の中の道を下る。登りに撮らなかった高山植物の写真を撮りながら下る。10:18~25小さな尾根を越える地点1030m付近で小休止。ここからはカール状の底お花畑,これから下る岩尾根の東側から810mコブまでが良く眺望出来る。10:37上のフィックスを慎重に下る。ここで一人の登山者と出会う。10:44下のフィックスを落石に注意し慎重に下る。ここに私のストックを置いていたが,忘れそうになりFさんが見つけてくれる。草の急斜面を笹や灌木草に掴まり下る。

 11:02~15コブ810m小休止。暑さで疲労が増している。11:27尾根越え地点670m付近通過。ここからは樹林帯の中で日差しが当たらないので,多少涼しい中を下る。しかし滑り易い道なので注意しながら下る。疲労が溜まり蒸し暑く大汗をかきながら下る。涸れ沢へ入る手前の尾根でC高校山岳部顧問N氏と出会う。涸れ沢の中も滑らないよう慎重に下る。11:53~12:05唯一の平坦地410m付近で小休止。ここまでで2ℓ以上の水を消費している。あと一息と下山を続ける。12:25登山ボックスで下山記入。
12:30駐車場へ下山。先に下山していたMさん,Sさんと合流。テントを撤収してくれた事を感謝する。12:45宮内温泉へ出発。12:55温泉着。13:00~40温泉入浴。入浴代金450円。14:00まで休憩し行動食を取り函館へ出発。17:00亀田支所解散。
 天気快晴微風に恵まれ,オオヒラウスユキソウ等数々の花々を楽しむことが出来ました。下部の涸れ沢の登りは暗い雰囲気ですが,670m尾根を越えてからは,道南の山には無い雰囲気の登りです。さらに稜線ではブッシュと灌木のトンネル状を登り,頂上へもネマガリのブッシュで登り甲斐の有る山です。今回は暑い日差しの中の登山となり,暑さで体力を消耗しましたが,大平山はいつ登っても体力勝負の山と実感しました。       (N記)

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