ト ム ラ ウ シ 山 (トムラウシ温泉短縮コース)
 平成22年7月30日~8月1日

メンバー 会員4名

 7月30日 曇
 5:50亀田支所出発。6:10七飯町。7:00落部IC。10:00夕張IC。10:50占冠IC。11:25清水IC。11:30~12:10十勝清水町まるいちスーパーで食料買い物。13:20トムラウシ温泉。13:35~45短縮コース登山口確認。駐車場も広くバイオトイレも整備されている。14:00キャンプ場着。14:15テント設営。14:30より昼食。時間が有り余るので温泉入浴とする。15:30~16:30トムラウシ温泉入浴。国民宿舎で広い露天風呂も有る良い温泉である。入浴料500円。17:00キャンプ場に戻る。17:20より夕食。ホタテ焼き,冷や奴,魚缶詰,味噌汁の夕食。ビール,焼酎を飲みながらの夕食である。新人1名もおり楽しく歓談しながら過ごす。ここのキャンプ場は水洗トイレが整備され,蚊等の虫は少ないが,キツネがうろつき近づいてくるので食料の管理は厳重にする必要がある。20:00就寝。


トムラウシ野営場

短縮コース登山口

バイオトイレ


7月31日 曇後晴
3:45起床。4:25うどんの朝食。4:50出発。5:07短縮登山口960m付近着。既に車が25台以上駐車しており出発の準備をしているパーティーもいる。全国区の山と感心する。登山ボックスで記帳し5:17出発。ダケカンバ,トドマツ,エゾマツ樹林帯の根曲り刈分け道を進む。傾斜は緩くのんびりと歩き5:42温泉からのコース合流点1040m通過。道の中央に水が流れており木の段状に整備され,次第に石積みの階段状整備された道となる。次第に急な石階段状の急登となり1140m付近まで続く。花の季節は終わっているのか何も無い。1143mコブを越えると緩やかに下りとなり,緩やかに登り出す。途中ゴゼンタチバナが少し咲いている。
 6:13~20高度1190m付近で小休止。6:37カムイ天上の標識1260m付近通過。次第に道は泥道のぬかるんだ状況となり,両サイドの根曲りの根本をへつる様に歩く。緩やかな傾斜の為雨水を全く排水出来ない状況でドロドロのぬかるみ道が続く。ズボンを汚さないよう慎重に歩く。針葉樹の松類は無くなりダケカンバ,ナナカマド,カエデ等の樹林帯の泥道を歩く。ダラダラの登りで天気も曇りで眺望が無い中を歩く。
 7:20~30高度1390m付近で小休止。さらに泥道は続きうんざり気味を通り越し,あきらめの気分で歩く。1450m付近より平坦なトラバース道となる。7:53小さなお花畑通過。チングルマ,ミヤマリンドウ,ヨツバシオガマが咲いており多少気分が晴れる。7:56次第に下りとなりやがて大きくジグザグを切っての下りとなる。8:10カムイサンケナイ川右岸に降りる。


短縮登山口駐車場

温泉コースと短縮コースの分岐点

分岐点で小休止
カムイ天上
カムイサンケイ川の枝沢

コマドリサワ分岐点

 ここから右岸の道を登る。ハクサンボウフ,オオバタケシマラン,ミゾホオヅキ,カラマツソウ,ウコンウツギが咲く道を登る。
 8:20~30コマドリサワ分岐1430m付近で小休止。登りに備えて行動食を取る。ここは二股でコースは右股の左岸を登る。渡渉し右股に入るとシナノキンバイ,ミヤマキンバイ,ミヤマキンポウゲ,チシマフウロウが咲き,更に登るとエゾヒメクワガタ,エゾコザクラが咲く道を左手に涸れ沢を見てぐんぐんと高度を上げる。天気は晴となりようやく高山らしい雰囲気となってくる。前トム平への登っている数パーティーを上部に見ながら登る。8:55沢状から尾根状への登りとなる。ここには標識が有り付近にはエゾツツジ,コガネギク,チングルマ,ヨツバシオガマが咲いている。ダケカンバ,ナナカマド樹林帯を登り1600m付近からゴロ岩のトラバースをして,岩とハイマツ帯の登りとなる。イワブクロ,コマクサ,ウスユキトウヒレン,イワギキョウが咲き,チシマキンレイカの花は終わっている。
 9:30前トム平標識1730m着。ここからはトムラウシ山,先のゴロ岩帯のケルンが眺望出来る。ハイマツの無い所にはコマクサ,サマニヨモギが咲いている。のんびり休憩し行動食を取り水分補給をする。9:45出発。ゴゼンタチバナ,リネンソウ,コガネギクが咲く道を登りゴロ岩帯のケルンを通り緩やかに下り,再びロープの張られたゴロ岩帯を登る。メアカンキンバイが少し咲いている。

コマドリサワを登る
前トム平への中間点

前トム平
1830m付近からのトムラウシ山
トムラウシ公園
南沼頂上分岐

 10:05~10コブ1830mで休憩しYさんの疲労が大きくなり頂上は断念する事になり,Fさんが付添い行ける所まで行き2名を待つことになる。2名は頂上を目指し眼下にトムラウシ公園を見ながらゴロ岩等の道を下る。10:20小川の流れる湿地状のトムラウシ公園標識1760mを通過。ここは奇岩の有る洋風な庭園に似ており,付近にはチングルマ,イワイチョウ,ミヤマキンバイ,エゾノハクサンイチゲ,ウコンウツギ等が咲き良い雰囲気である。多少急なハイマツ帯を登ると傾斜は緩くなり,正面にトムラウシ山を眺めながらやや左手の南沼分岐を目指す。キバナシャクナゲ,エゾウサギギク,タカネトウウチソウ,ウスユキトウヒレン,エゾイワツメクサ等が咲く道を登る。この頃になると下山者が多くなってくる。
 11:05南沼頂上分岐標識着。ここは多少湿地状で前述の花々が色々咲き雰囲気が良く,付近の幕営地にはテントが張られている。地形が複雑な事と侵入防止の為に,ロープで登山コースは囲われている。11:10頂上へ出発。眺望の良い中ハイマツ,ゴロ岩等のジグザグ道を登り,多くの下山者とすれ違いながら登る。ここも花々は多く咲いている。最後は岩の間の急登で駒ヶ岳の剣が峰の雰囲気に似た道を登る。
 11:45トムラウシ山頂上着。北には頂上岩場が続き,沼が2個見えその先には化雲岳,ポン化雲岳が眺望出来る。その北の忠別岳,白雲岳等は頂上付近は雲がかかっている。携帯電話で別行動組と話し,トムラウシ公園まで来て別れた地点まで戻ったとの事。コマドリ沢分岐で合流することにする。行動食を取り休憩し記念写真を撮り過ごす。

南沼頂上分岐 トムラウシ山頂上
トムラウシ山頂上
頂上から白雲岳を望む 頂上からの下り
十勝岳連峰を望む

 12:05下山開始。天気が良いので高山の雰囲気を楽しみながら下る。12:23南沼分岐通過。13:00トムラウシ公園通過。石狩岳,ニペソツ山等を見ながら登り返し13:15~25コブ1230mにて小休止。ここからもゴロ石等の下りを続けケルンを通過し13:40前トム平通過。天気は良いのでルート判断等の心配は無いが,黄色ペンキの印を確認しながら下る。コマドリ沢右股の左岸の道を下り14:20コマドリ沢分岐着。2名はのんびりと下って来て休んでいたとの事。14:35下山開始。14:42尾根への登返し地点通過。約100mを登返して樹林帯の泥道を下る。多少乾いてきたがまだぬかるみである。疲労が出てきて下りのペースは上がらないまま歩く。16:10~40行動食を取り水分補給で大休止。多少涼しくなってきた樹林帯の石段,木段の道を下る。17:10温泉コース分岐通過。17:32登山口駐車場に下山。17:45出発。18:00キャンプ場着。着替え等を用意し18:05温泉へ。18:15~19:00温泉入浴で汗を流す。19:10キャンプ場に戻る。ビールを飲みながら夕食の飯を炊き,レトルトカレー,魚缶詰で19:30より夕食。今日の行動の反省総括等をしながら歓談する。登頂出来なかった2名はリベンジを話している。21:00まで焼酎,ビールを飲み就寝。


トムラウシ公園の岩峰

石狩岳連峰

ニペソツ山とウペペサンケ山

 8月1日 曇り時々雨 
 夜半より雨であったが5:00起床時にはあがっている。5:40ラーメンの朝食を取る。のんびりとテント撤収し6:30キャンプ場出発。清水町~占冠~夕張~有珠山SAと曇り時々雨の中を走る。11:25~12:00SAのレストランで昼食。落部で高速を出て14:05七飯町。14:20函館着。

トムラウシ山の花


オオバタケシマラン(大葉竹縞蘭)

シナノキンバイ(信濃金梅)

エゾヒメクワガタ(蝦夷姫鍬形)

エゾツツジ(蝦夷躑躅)
コマクサ(駒草) サマニヨモギ(様似蓬)

エゾノハクサンイチゲ (蝦夷白山一華)

エゾノツガザクラ(蝦夷の栂桜)

キバナシャクナゲ(黄花石楠花)
エゾウサギギク (蝦夷兎菊) イワギキョウ(岩桔梗) タカネトウウチソウ(高嶺唐打草)
エゾコザクラ (蝦夷子桜) ウスユキトウヒレン(薄雪唐飛廉) エゾイワツメクサ(蝦夷岩爪草)
ミヤマリンドウ (深山竜胆) イワイチョウ(岩銀杏) マルバシモツケ (円葉下野)

 トムラウシ山は休憩を含め往復12時間15分もかかりました。計画では10時間で往復でしたが,2時間も多く掛かりました。泥道で時間がかかり,途中高山植物の写真を撮りながらの登り等で時間がかかったと思います。コース的には急登や岩場も無いので,基本的な体力,脚力が有れば登れる山と思われます。深いガス,降雨の時等はゴロ岩等のコース不明瞭箇所は,黄色ペンキ標識を確認し,慎重に行動すれば問題無いと思われます。  (N記)

      

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