大 平 山 (南西尾根コース980m付近まで)
 平成22年8月7~8日

メンバー 会員4名

 8月7日 曇時々雨
 13:55亀田支所出発。天気予報曇後時々雨とあまり良い気象条件でない中出発。途中強い雨に遭うが,16:50河鹿トンネルを抜けた幕営地に着いた頃には雨はあがり始める。17:10テント設営。17:30より夕食。ビール等を飲みながら各自持参のおかずなどで夕食となる。飲みながら歓談し20:00就寝。

登山口
尾根越え地点から上部

尾根越え地点

8月8日 曇後晴
 夜半からテントをたたく激しい雨が降り続ける。しかし明け方からはあがり始める。4:00起床時には雨はあがっている。4:20朝食。4:30頃ノマドのツアー7~8名が来る。4:40頃には出発して行く。雨で登山道の草木は濡れていることを予想し雨具を着用し,テントは乾燥の為張ったまま5:00出発する。古い林道を進み,途中から左手の斜め道に入り,5:03登山ボックスで記帳。大きなドドマツ植林帯の登山道を登る。道には昨夜の雨が流れている。次第に小沢状の流れの有る道となり傾斜も増してくる。草木はずぶ濡れで雨具着用は正解だが,とにかく蒸し暑い中高度を上げる。5:30~40沢状の中間地点280m付近の平坦地で小休止。メンバーは暑いとのことで雨具を脱ぐ。
 ここからも多少草の被った急な沢状で階段状の道を,木の枝を潜り,倒木を越えたりで登る。エゾアジサイが僅かに咲いている。高度420m付近から右手の尾根に取り付きジグザクに登る。6:20~30尾根上460m付近の平坦地で小休止。天気曇りで相変わらず蒸し暑い。尾根上のブナ,ナラ,カエデ,オオカメノキ等の樹林帯を登る。尾根上には花々は咲いていない。尾根上から北側をトラバースしたり,ジグザグを切ったりで高度を上げる。草,根曲りは少ない状況で歩き易い。

高度880m付近
高度980m付近上部

高度980m付近下部

 7:06~20北から南へ尾根を越える670m付近で小休止。上部はガスで眺望は無いが,微風で心地よい状況である。ここからはエゾルリトラノオ,エゾシオガマ,ホタルサイコ,ミネアザミ,トウゲブキ,アキカラマツ,カワラボウフ等の咲く草,笹の被った道を登る。泥の滑り易い道で灌木,笹,草を手掛かりに登る。途中2箇所にフィックスロープが張られている。次第に岩も出て来て花々も多くなってくる。途中エゾノタツナミソウ,カラフトマンテマも見つける。タカネナデシコは花は終わりである。
 7:50コブ810m着。頂上方向の北東の1109mコブの上部はガスの中である。付近にはエゾルリトラノオ,トウゲブキ等が咲いている。ここでOさんが不調で下ることになり,Fさんが付き添うことになる。残る2名はウスユキソウの咲く980~1000m付近まで行くことにし頂上は断念する。
 8:002名は出発。灌木と笹の道を草を掻き分けながら20m程下り,コルからは草の被った道を登る。前述の花々の他コガネギク,ミヤギノハギが咲く草原を掻き分けての登りである。次第にガスは上がり始めており,振り返るとコブ810mが眼下に眺望出来るようになる。キバナノカワラマツバ,エゾノホソバトリカブト,ハイオトリギ等も咲いている。ミヤマハンノキ等の灌木帯を登り8:43下のフィックスロープ(7m)960m付近に出る。フィックロープの有る中央は落石の危険があり左側のトラロープの有る所を登る。灌木帯の中を登り8:48上のフィックスロープ(3m)に出る。付近にはオオヒラウスユキソウ,モイワシャジン等が咲いている。Aさんはここで待つとの事で1人で岩場を越えて花々の写真を撮りながら,石灰岩の岩稜の南側の道を980m付近まで登る。この先はお花畑に続き,上部はガスの中である。今日はここまでとして引き返す。オオヒラウスユキソウ,モイワシャジン,ミヤマウイキョウ,コガネギク,アサギリソウ,イブキジャコウソウ等が多く咲いている。9:05まで上のフックスの下で休し下山開始。

下り900m付近
上のフィックスロープ

下のフィックスロープ

 9:15下のフックス通過。岩場中央のフックスを利用し落石を落とさないように1人1人慎重に下る。灌木帯の草の被った道を下る。天気は曇りだが回復しコブ810mを眺望しながら下る。コルから登り返して9:35コブ810m着。ここで行動食を取り,水分補給をして休憩。
10:00下山開始。花々を見ながら下るが,途中からは泥の滑り易い草の被った道となる。両サイドの草,笹,木の枝のつかまりながら下る
 10:17尾根越え地点670mを越えて樹林帯尾根の下りとなる。ここも泥で滑り易い状況で木の枝などにつかまり下降を続ける。10:40~48沢状へ下降する460m付近で小休止。ジグザグの下りで沢状に下ると,風は無くなり蒸し暑い状況となる。大汗をかきながら泥の沢状の階段状の道を下る。今朝の水流は無くなっており黙々と下るのみ。傾斜が緩みトドマツが出てきて11:35登山ボックスで下山時間を記帳。11:402人のメンバーが待つ駐車場着。テントは撤収されている。11:50宮内温泉へ出発。12:00~40温泉入浴。入浴料450円。露天風呂も有り田舎の雰囲気の良い温泉である。13:10函館へ出発。15:55亀田支所着。

大平山の花

トウゲブキ(峠蕗) アキカラマツ(秋唐松) カワラボウフウ(河原防風)
エゾルリトラノオ(蝦夷瑠璃虎の尾)
ホタルサイコ(蛍柴胡) イブキジャコウソウ(伊吹麝香草) オオヒラウスユキソウ(大平薄雪草)

 大平山登頂は残念ながら出来ませんでした。天気は次第に回復し,オオヒラウスユキソウの咲く980m付近までなんとか登り花々を楽しむ事が出来ました。下部の沢状の暗い登り,稜線1080~1100mの木藪の通過,頂上直下の根曲り藪漕ぎを覚悟すれば,数多くの花々を堪能できる,道南では他に類の無い雰囲気の良い山です。来年再度登りたいと考えております。  (N記)

     

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