函館岳連夏山研修会(大平山南西尾根810mコブまで)  
 平成21年6月20~21日

メンバー 会員3名,HYの会13名,I山岳会2名,合計18名

6月20日 曇  
 13:55亀田支所出発。参加者が前日当日で3名が参加出来なくなり3名となりました。NKさんがビールの差し入れを持って来てくれる。HYの会が多数来る予定なので楽しくなることを期待し出発。16:45河鹿トンネルを抜けた広場到着。すでにHYの会の12名がテント3張りを張っている。他に今日登って下山してきた登山者が10数名がいる。ここでこんなに大勢の人々を見るのは始めてである。
 17:15テント設営。その後Sさんが持って来たクリームシチューを暖めながら,外で飲み始め夕食となる。各自持参のおかずなどを食べ合いながら,中国トレッキングの話をしたりで歓談する。18:00頃寒くなりテントに入る。18:30過ぎI山岳会2名が入山する。山の会のテントへ話しに行こうと思っている内に,酔いが回り20:00前には寝てしまう。夜半には雨が降り出すが途中で止む。


河鹿トンネル前広場

サンカヨウ(山荷葉)

マイズルソウ(舞鶴草)

6月21日 曇~小雨~曇
 3:50起床。4:20昨夜のシチューで朝食。4:40テント撤収。5:00出発。天気曇りで天気予報は雨後曇であまり状況は良くない。総勢18名で林道を歩き始め,5:05登山ボックス前通過。トドマツ植林帯を登り,次第に小さな枯れ沢状の道となる。ブナ,ミズナラの樹林帯の湿気の多い草の被った道状を登る。近年登山者が多くなり,道に被る草は少なくなっている。次第に傾斜は増して岩と泥の沢底の道を登る。ユキザサ,オオバミゾホウズキ,マイズルソウが道脇に咲いている。よく見るとオドリコソウ,コウライテンナンショウも咲いている。沢状の平坦地390m付近で小休止。低い木の枝に小鳥の幼鳥が止まっている。近づきフラッシュで写真を撮っても逃げない。かなり衰弱していると思われる。
 更に同じ様な急な登りを続ける。途中2箇所に倒木が有り,巻いたり枝の下を潜ったりしながら登る。5:55~6:05沢から尾根に取り付く地点450m付近で休憩し,水分補給。ここにはギンリョウソウが芽を出している。小雨が降り出し雨具を着用する。ここからは尾根の登りとなり,カエデ,ツツジ類,ナナカマド,ブナ,ミズナラ等の樹林帯でジンヨウイチヤクソウが咲き始め,尾根上を登ったり,尾根の腹を巻いたりで登る。ジグザクの急な泥道を登ると尾根越え地点は近い。ニリンソウ,オオレイジンソウ,サンカヨウ,シラネアオイ,オオカメノキの花々が咲いている。


タニウツギ(谷空木)

エゾフウロウ(蝦夷風露

 6:30~35尾根越え地点670m付近で小休止。尾根を越えた東側は草と灌木帯で,東の強い風が吹いている。雨は上がり気味だが風が強い為,先へ行くかどうか悩むが取りあえず810mコブまで行くことにする。赤いタニウツギの花が多く咲く灌木帯と笹,草地を登る。山の会の人々は元気に登って行く。途中2箇所にフィックスロープが張られている。急斜面の泥で足場がないので,設置されたのであろう。次第にジグザグの岩の多い道を登る。エゾフウロウ,オオバナノミナミグサが咲き,ハクサンチドリ,ヒメエゾネギはまだ蕾で,アキカラマツは蕾も無い。
 7:00コブの810m着。相変わらず東の風が強く,北東正面に見える1109mはガスだが登って登れないことはない状況であるが,登り始めると引き返す判断が難しいので,今回は岳連研修会でもあり,無理はしないでここで引き返す事に決定する。行動食を取り水分補給しながら休憩する。


810mへの草木帯を登る

810mコルから1109mピーク

810mコル

 7:15下山開始。足場等の悪い岩場に注意しながら下る。フィックスロープの場所は滑り易く慎重に下る。他の場所も泥でステップが無く滑り易いので,笹,灌木の枝等につかまり下る。7:35尾根越え地点670mを通過。雨で滑り易くなった尾根道を下る。多少時間が有るので登りに見た花々の写真を撮りながらの下山となる。沢状の下りは泥々の道で,注意してもズボンは泥だらけとなってくる。途中大きなフキが群生する場所でフキを採取する。ミズを取っている人もいる。のんびりと下山を続け8:45登山ボックス通過。8:50駐車場に下山。8月29日~30日の函館岳連交流登山会はカニカン岳で実施参加者に伝え,山の会に主管をお願いする。9:10解散。
 我々は宮内温泉へ出発。山の会は人数が多いので寿都の温泉に行くとのこと。9:20温泉着。9:25~10:05温泉入浴。入浴料450円。休憩室で11:15まで休憩し昼食を取り歓談して過ごす。11:20函館へ出発。14:05七飯町。14:25函館着。


衰弱している小鳥

810mからの下山

下山の途中

 残念ながら天候に恵まれず,810mコブまでの行動となりました。視界の聞かない枯れ沢状の急な登り,尾根越え地点からの強い風の中ステップの無い急な泥の登り等色々研修が出来たと思います。大平山はほとんど整備が為されてない自然が残り,道南では花々の種類も多くたっぷりと自然を楽しむことが出来ます。               (N記)

 

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