ニペソツ山(杉沢コース)
平成21年 7月23~25日

メンバー 会員4名

7月23日 曇
 5:50亀田支所出発。6:15七飯町で2名合流し出発。八雲町から高速道路を走り,苫小牧東インターから日高自動車道へ入り,富川インターで高速道路から出る。Oさんの車はETCが付いており便利さを実感する。日高町道の駅から日勝峠を越えて十勝清水町に入る。12:10~40まるいちスーパー(なかなか大きくて価格も安い)にて食料等の買い物をして駐車場で昼食を取る。14:18石狩岳,ニペソツ山登山口への林道入口。14:21十六の沢林道へ入る。14:35林道終点杉沢登山口着。車4~5台とタクシー1台が駐車している。国立公園案内板前が開いていたので14:50テント設営。
 15:00過ぎよりテント内で歓談したり,付近を見て回ったりしながら過ごす。18:00加藤さんが作ってきてくれたカレーライス,冷や奴等で夕食。ビール,酎ハイを飲み歓談する。明日の天気予報は曇り時々雨だが,好天を期待し20:00就寝。


ニペソツ山登山口

小天狗の岩場

天狗のコル

7月24日 曇後霧雨後曇
 4:00起床。4:20~35ラーメンの朝食。テントは張ったままにして5:05出発。丸太2本橋を渡り左手から尾根に取り付く。天気は一部に青空も見える。いきなり大きなエゾマツ,トドマツ等の樹林帯の急登を登る。次第に傾斜は落ちるが,結構な傾斜で所々板等で階段状に手入れをされた道を登る。道は所々ぬかるんでおり泥を避けて,両サイドの根曲り側を登る。道南の山とは異なり大木が多く山深い雰囲気の道の登高を続ける。
 6:07~18高度1380m付近の樹林帯で小休止。樹林帯の中の為周辺の山々等の眺望は出来ない。ここからもエゾマツ,トドマツ,ダケカンバ,カエデ等の樹林帯の根曲り刈分け道を登る。道にはゴゼンタチバナが少し咲いている。次第に青空は消えてガス状の雲が多くなる。6:28樹木の樹高が低くなった尾根上1880m付近に出るとピンクや白いハクサンシャクナゲが多く咲いている。ハイマツも出てきた平坦な尾根を進み高度を上げて登ると1610m付近で岩場に出る。登り安そうな岩の割れ目を目指し左上して登り裏側に降りる。1人は水平に岩をヘツリトラバースする。岩場の通過はトラバースが楽で有る。6:55~58岩場通過。緩やかな樹林帯の根曲りが多少被った道を下る。


 7:10~20天狗のコル1560m付近にて小休止。テントが1~2張り張れるが良い場所とは言えない。付近にはチングルマ,ウサギギク,ハクサンチドリ,マルバシモツケ等が咲いている。緩やかに下り枯れた小沢の状の道を登り出す。周辺にはチングルマ,ハクサンボウフ,エゾヒメクワガタ,ウズラチドリ,ユキワリソウ,ミツバオウレンが咲いている。前天狗岳と思える山が薄いガスの中に見える。登るに従い枯れ沢状は無くなり樹高2~3mのミヤマハンノキ,ダケカンバ等の樹林帯の登りとなる。黙々と樹林帯を登る。7:45ハイマツ帯の中1670m付近通過。7:57ゴロ石の1720m付近標識通過。森林限界となりゴロ岩帯の道を登る。所々に鉄杭にロープが張られコースが示されている。イワブクロ,メアカンキンバイ,コマクサ,イワヒゲが咲き,イワウメの花ガラがある。天気はガスとなり視界は100m程の中を登る。
 8:25~35ゴロ岩帯の1810m付近で小休止。ガスの中に時々西側の大きなゴロ岩の山1888mが見え隠れする。行動食を取り水分補給をする。霧雨が降り出し雨具を着用する。付近にはエゾイソツツジが咲いている。ここからはゴロ岩の道を緩やかに登る。所々鉄杭にロープが張られゴロ岩の上を登る。平坦地に出て少し登り携帯トイレブース前を通過。

 真っ暗の朝早くに出発した2名が戻って来るのと出会う。雨具が落ちていなかたかと聞かれ,木の枝にぶら下がっているのを確認したと伝える。付近にはウメバチソウが咲いている。次第に大きなゴロ岩の下りとなる。鉄杭にピンクテープでコースが示されている中を下る。ピンクテープの無い鉄杭に2枚追加する。降り立った所にはヨツバシオガマが咲いている。ここから天狗平へのまた緩やかに同じ様な低いハイマツの中のゴロ石の道を登る。

前天狗から見た天狗岳

 9:08ニペソツへの標識の有る天狗平1810m付近を通過し,チングルマ,コケモモ,エゾイソツツジ,マルバシモツケ等の高山植物の咲く道を緩やかに下る。ガスの中左手の1888mを右から巻いて下る。下るにつれ樹高は高くなり道は草や枝が多少被っており雨露で濡れている。雨具を着用しているので問題は無いがびしょ濡れである。
 9:35~45コル1700m付近で小休止。これからの厳しい登高に備え行動食を取りエネルギーを補給する。ここからはミヤマハンノキ等の樹林帯の急登となる。両脇の枝を手掛かりにして登高を続ける。雨具の袖口から雨露が入り腕はびしょ濡れである。所々東側の草付きの断崖の上に道が付いている。断崖側はお花畑となっておりシナノキンバイ,エゾツツジ,ミヤマアズマギク,エゾノハクサンイチゲ,ウコンウツギ,ミヤマオダマキ,イワブクロ,エゾルリソウ,ホソバイワベンケイソウ等の花々が咲いている。ハイマツ,ミヤマハンノキ灌木帯となり次第にガレとハイマツの道となり,右から左への回り込んで登る。ガスの中だが頂上間近となり更に左へ回り込んで登る。 
 10:30ニペソツ山頂上着。先行者2名がいる。行動食,水分を取りながら休憩する。ガスで視界100m程だが,風が無くガスが薄い時には太陽の暖かさを感じる。頂上標識,三角点付近にはフタマタタンポポが咲いている。記念写真を撮り帰路が長いので10:50下山開始。登頂出来たことに感謝しながら下る。すぐに加藤さん知人の函館の夫婦連れと出合う。樹林帯に入り東側の断崖上の,高山植物の写真を撮りながらのんびりと下る。


ニペソツ山頂上でのリーダー

ニペソツ山頂上記念撮影

ニペソツ山から下り

 11:27~35コル1700m付近で小休止。ここからの登りの途中でミヤマハンノキの根に寄生するオニク1本を見け写真に撮る。ゆっくりと高度を上げてガスが薄くなった天狗平を目指す。12:05天狗平180m通過。ハイマツ帯を通り下って大きなゴロ岩の登りを登る。ガスの中ピンクテープが良い標識となっている。12:26トイレブース前通過。
ガスが切れ天狗平,1888m峰が眺望出来るが,その先のニペソツ山は見えない。少し下り12:33~45高度1820m付近で小休止。多少ガスが上がり気味となりゴロ岩の道を下る。途中シマリスを見つけ写真に撮る。ハイマツ帯からミヤマハンノキ樹林帯へと下山を続ける。
 13:33~45天狗のコル1560m付近で小休止。緩やかに登り13:55~57岩場通過。ハクサンシャクナゲを楽しみ尾根を下る。泥のぬかるみの多い急な道を下る。メンバーの調子も良くどんどん下る。15:10登山口に下山。沢で靴を洗い昨日のカレーとパンで腹ごしらえ。15:30テント撤収する。15:50糠平キャンプ場へ出発。16:03国道に出る。16:15キャンプ場着。16:30テント設営。外でのんびりと休憩しながらビールを飲み過ごす。キャンプ場利用料を徴収しにきた人から,ここは雨が溜まると注意を受けるが,飲んでいたため気にしなかった。18:00カレーと魚缶詰,味噌汁の夕食。ビール,酎ハイを飲みながら歓談し20:00就寝。


シマリス

7月25日 雨時々曇り
夜半2:00過ぎに足先,脇腹が冷たくて目が覚める。雨が降っておりテント内はテントマット下に雨水が溜まってぶよぶよしている。シュラフは足元から胸までが濡れている。シュラフカバーが有ったので入って寝続ける。となりの加藤さんからどうすると相談を受けるが,このままマットで寝ると伝える。気がつくと加藤さんは寝られず座ったままで寝ている。 3:50起床。シュラフはずぶ濡れ。まずは朝食と味噌汁を温め,ご飯にかけた猫マンマの朝食を取る。この時点で既にウペペサンケ山は断念している。雨が上がったのを機にテント撤収。荷物をまとめ車に詰め込む。
 5:15函館へ出発。然別湖~十勝清水~日高道の駅で休憩。さらに沙流川沿いに237号を走る。途中びらとり温泉へ行くが10:00からとの事。コンビニでこの先の温泉を聞くと門別の「とねっこの湯」を教えてくれる。9:20温泉着。開場は10:00だがホールで待てる事で入場して待つ。入浴料500円。10:00~10:50入浴。11:00~40レストランで昼食。11:45富川インターから日高自動車道に入る。14:10八雲インターから出て,近くのコンビニで5号線が八雲~野田生間で不通となって事を知る。14:20雲石峠を越えて熊石~厚沢部~中山峠を経由で函館へ向かう事とする。途中雨に降られながらも順調に走り16:10七飯町着。16:30函館着。

ニペソツの花


ハクサンシャクナゲ(白山石楠花)

エゾツツジ (蝦夷躑躅)

コマクサ (駒草)

メアカンキンバイ (雌阿寒金梅)

アズマギク(東菊)

フタマタタンポポ(二股蒲公英)ニペソツ山頂上

チングルマ(稚児車)

ウズラバハクサンチドリ (鶉葉白山千鳥)

エゾルリソウ
 (蝦夷瑠璃草)

ユキワリソウ (雪割草)

ミツバオウレン (三葉黄蓮)

オニク (御肉)

ウメバチソウ(梅鉢草)

エゾルリソウ (蝦夷瑠璃草)

イソツツジ(磯躑躅)

ウコンウツギ(鬱金空木)

アオノツガザクラ(青の栂桜)


ウサギギク(兎菊)

エゾノハクサンイチゲ (蝦夷白山一華)

ホソバイワベンケイ(細葉岩弁慶)

マルバシモツケ (円葉下野)

 曇~霧雨~ガスの中の登山となり途中から雨具を着用し,眺望の利かない中を登りニペソツ山に登る事が出来ました。メンバーもそれぞれガンバリ粘り強く歩き登頂出来ました。高山植物も多く夏山の雰囲気を大いに楽しむ事が出来ました。残念ながらニペソツ山の勇姿は見られず,下山後半の天狗平からはガスは多少切れたりしたので,山の状況を知る事が出来ました。24日夜半からの雨でテントは浸水しウペペサンケ山は今回も断念しました。
                                     (N記)

   

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