大千軒岳(知内川コース)  
 平成21年8月8~9日

会員4名

8月8日 晴
16:25亀田支所出発。17:45千軒登山者休憩所着。他に利用者がいない為,貸し切りでの使用となる。18:00より早々飲みながらの夕食となる。各自持ち寄りのおかずでワイン,ビール,酎ハイを飲み,歓談し夕食を取る。20:30就寝。


奥二股登山口

左岸の登山道
金山番所

8月9日 ガス後晴 
4:15起床。4:20昨夜の玉子スープで朝食。4:50出発。4:55阿部さん宅へ鍵と宿泊者名簿を返却。天気はガスだが空は明るく,荒天の心配はない。5:15奥二股登山口着。車3台,テント3張りが有る。先行者1名は直ぐに出発していく。学生らしき5名は朝食中である。付近にはキツリフネ,ノブキ,エゾアジサイ,キンミズヒキが咲いている。
 5:30出発。作業道を下り奥二股沢の橋を渡り,登山道に入る。知内川右岸の道を進むと直ぐに砂防ダムを越える。右岸の道は川沿いに付いているが,途中から右岸を10m程高巻く道となり,また川沿いに下り岩をヘツリ,さらに高巻きの道を登って沢身に下る。途中エゾアジサイ以外の花は咲いていない。5:50両岸が狭くなった狭戸から右岸の高巻き道を登る。広葉樹樹林帯を50~60m程登り,トラバース気味に小沢を越えて,上り下りを繰り返し進む。足場の狭いトラバース,足場の悪い上り下りが部分的にある。5:53,5:59,6:02,6:04,6:08と小沢を越える。ブナ樹林帯の下りとなり湿った平坦な刈分け道を進む。道幅2m程刈分けが為されているので,朝露で濡れる事は無い。
 6:20広河原入口通過。渡渉箇所を探しながら進む。6:25左岸に飛び石で渡る。6:26~36広河原出口で小休止。空は青空が広がり始めており,今後の晴天が期待される。ここからも刈払いが為された広くなった左岸の道を進む。途中には2箇所に1m程の草丈のピンクのジャッコウソウ(シソ科),所々にエゾアジサイ,ミミコウモリが咲いている。沢身の岩をヘツリ滝状の沢を6:50通過。小さな高巻き等を2度して6:59石崎越えの沢通過。ここには標識が有る。傾斜の緩やかなブナ,ナラ樹林帯を進む。7:14小沢通過。

キレット沢出合いからの前千軒岳
休み台630m

ガンバリ岩付近

 7:18下の十字架(金山番所)着。天気は晴となり大千軒稜線が眺望出来る。行動食を取り休憩する。付近にはノリウツギが咲いている。7:30出発。7:35灯明越えの沢に出て飛び石で渡り上流へ30m遡り左の尾根に取付く。刈払いが有りコースは明確となっている。草が茂っている時は小さなピンクテープが目印。急登を登り尾根上に出る。樹林帯の中の平坦な道を進む。途中にはツルリンドウ,ツルアリドオシが小さな花を咲かせている。
やがて下りとなり7:45キレット沢出合に出る。右手の知内川本流に入る。ここも刈払いが為されコースがはっきりとしている。不明瞭な時は本流に入りすぐ左岸を登ると踏み跡が出てくる。70~80m程登り右岸に渡り7:50尾根の急斜面に取付く。ブナ等の樹林帯の急登を続ける。時にはジグザグを切り,直登したりで岩,木の根等の階段状等を登る。次第に傾斜が落ち8:10尾根上の平坦地休み台630m付近着。行動食,水分補給で小休止。
 8:20出発。同じ様な樹林帯をジグを切ったり,直線的に登ったりで登る。途中770m付近から2年前に尾根上に開削された,根曲がり刈分けの道を登る。800m付近で旧道に戻る。ダケカンバ樹林帯から根曲がり刈分け道となりフィックスロープの有る簡単な岩を通過し登る。この頃には眺望が開け前千軒岳,キレットのコルが青空の中に見える。気温が上がり暑い中登る。ガンバリ岩を通過し黙々と登る。エゾシオガマが少し,シオガマギクが一輪咲いている。9:05~15露地のガレ場の下920m付近で小休止。付近にはタチギボウシが咲いている。


中千軒平の十字架

中千軒平からの大千軒岳

 笹刈分け道を登り9:20中千軒平手前のお花畑に出る。ツリガネニンジンの高山型,白花のツリガネニンジンが一本有る。トウゲブキ,タチギボウシ,イブキトラノオ,コガネギク,ヤマハハコ,ナガバキタアザミ,エゾシオガマ,ミヤマホツツジ等が咲いている。写真を撮りながら登る。9:32十字架の有る中千軒平通過。大千軒岳頂上が大きく見え,進む先は前述の花々にタカネナデシコ,ヨツバシオガマ,シラネニンジン,ハイオトリギ,ダイモンジソウ,サラシナショウマ,ウメバチソウ,ホタルサイコ,エゾニュウ等が加わるお花畑である。小さなコブを3個越えて花々を愛で楽しみ,夏山の雰囲気を楽しみ写真を撮りながら登る。千軒清水分岐からは草の被った道をなり直ぐにネマガリ刈分けの急登を登る。傾斜が落ちると頂上が近い。


大千軒岳から前千軒岳

大千軒岳頂上1
大千軒岳頂上2

 10:03大千軒岳頂上着。昼食を取り水分補給をし,のんびりと休憩する。中千軒,前千軒岳,旧道コースが南に眺望出来,北には灯明岳,七ツ岳が多少霞んで眺望出来る。西の日本海側の山々も眺望出来る。雨で休み台で引き返した,6月のリベンジが出来満足する。
 10:33下山開始。10:43~45持参した2リッターで不足しそうなので,千軒清水に立ち寄り水を補給。花々を楽しみのんびりと下る。11:03中千軒平十字架通過。お花畑からササ刈分けと下りガンバリ岩,フックスロープを下る。11:42~53休み台にて小休止。ここからの急登の下りは慎重に下る。12:10尾根取付き通過。12:14キレット沢出合。尾根を越えて12:22灯明越えの沢通過。12:26~36下の十字架(金山番所)にて小休止。メンバーに疲労が現れ黙々と歩く。先に下った先行者と出会う。イワナ釣りをしていたとのことで,25~30cm10匹程を見せてくれる。13:15~25広河原入口で小休止。最後の一踏ん張りで歩き続け14:15奥二股登山口駐車場に下山。14:30知内温泉へ出発。14:50~15:45温泉入浴。料金430円。16:00まで休憩室で休憩。17:15亀田支所解散。

ニペソツの花


ジャコウソウ(麝香草)
ミミコウモリ(耳蝙蝠) iベニバナイチヤクソウ(紅花一薬草)

ノリウツギ(糊空木)

ツルアリドオシ(蔓蟻通し)
ツルリンドウ(蔓竜胆)

タチギボウシ(立ち擬宝珠)

トウゲブキ(峠蕗)
コガネギク(黄金菊)

ハクサンシャジン(白山沙参)

エゾカンゾウ(蝦夷甘草)

ナガバキタアザミ(長葉北薊)

ミヤマセンキュウ(深山川きゅう)
シロバナツリガネニンジン
(白花釣り鐘人参)

エゾシオガマ(蝦夷塩竈)

ダイモンジソウ(大文字草)

ヨツバシオガマ(四葉塩竈)

ミヤマホツツジ(深山穂躑躅)

シオガマギク(塩竈菊)

ヤマハハコ(山母子)

タカネナデシコ(高嶺撫子)

ウツボグサ(靫草)
ウメバチソウ(梅鉢草)
ホタルサイコ(蛍柴胡)

ハイオトギリ(這弟切)

ヨツバヒヨドリ(四葉鵯
チシマフウロ(千島風露)

 久し振りの晴の良い天気の中の夏山登山となりました。暑さに多少参りました。しかしお花畑には,夏の数多くの花々が咲いており,景観と雰囲気は最高でした。6月,7月,8月とお花畑の花々が替わるのでそれぞれの時期に,また懲りずに登りたいと思います。(N記)

 

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