臼 別 岳〜遊 楽 部 岳 狢岱から北西尾根コース  平成19年7月21日〜22日

メンバー 会員5名

7月21日 曇
 14:55亀田支所出発。八雲から日進峠手前より太櫓川への峠越えは小雨であったが,日本海側は曇で,17:00太櫓川林道入口広場着。17:10テント設営。17:30より気温が高く暖かいので外で夕食開始。持ち寄りのおかずを肴にワイン,日本酒,中国お土産の老酒,ビールを飲みながら歓談する。今回は中国トレッキング,四国遍路等について話が弾む。20:00就寝。気温が高くシュラフに入らずかけて寝る。

7月22日 曇後晴
 4:00起床。4:20朝食。テントは乾燥の為張ったままにする。4:55出発。5:00登山口着。5:07入山届けに記入し出発。天気曇で山々はガスの中である。幅員3m程の道を進む。5:10流れの滞留している小沢通過。緩やかなネマガリ刈分け道を進む。トドマツ植林帯を1回ジグザグを切り尾根上へ出る。視界の利かない樹林帯を進む。やがて右に1回ジグザグを切り多少傾斜が増してくる。トドマツ樹林帯から次第に大きなブナ,ミズナラ等の樹林帯の登りとなる。刈払いが行われ整備された広い道を登る。エゾアジサイ,小さな木の白い花ウメガサソウが所々に咲いている。オオウバユリは刈られても花々は立ち上がり咲いている。以前は合目の標識が有ったが現在は見あたらない。
 6:08〜15高度550m付近で小休止。札幌の男性1名が合流し行動を共にする。ここからも緩やかなブナ,ミズナラ等の樹林帯の登りで,尾根上の小さなコブを上り下りをしがなら登る。ガスが露となって樹木に着いており樹木に触ると雨のように降ってくる。6:50四合目標識を680m付近で見つける。相変わらずの尾根道を登り,700m付近から尾根の直登を避けた左へのトラバースとなる。結構な急斜面のトラバースで100m程進み涸沢状を登り,右へトラバースしながら登る。尾根上に戻り多少急になった道を登る。
 7:20〜35五合目915mコブの手前850m付近のダケカンバ等樹林帯で小休止。Nさんは先の登りに自信が無いとの事でここから下山。7:38五合目915mコブ通過。標識は無く,着いていた跡がダケカンバに残っている。晴れていると臼別岳等が眺望出来る場所である。ここからは緩やかに下り,多少ダケカンバ,ナナカマド等の樹木が低くなった尾根上を進む。小さなコブを3個越えて上り下りをする。風の無い樹林帯は気温が上がり蒸し暑い。次第にガスが薄くなり一部に青空が見え始める。

 8:20〜35臼別岳北西尾根の登りが始まる960m付近で小休止。急登に備え行動食,水分補給をする。カエデ,ナナカマド,ダケカンバの灌木帯のネマガリ刈分け道を登る。次第に傾斜は増し一歩一歩登る。1個所目のフィックスロープが現れ,頂上が近いことを確認。2個所目の急なフィックスロープを登り9:13臼別岳西峰に出る。東に進み9:15八合目臼別岳の標識の有る頂上着。
 天気晴白水岳,南白水岳,冷水岳,頂上付近にガスのかかった遊楽部岳が眺望出来る。出発時の下界はガスの曇りであったが,現在は晴れている。無風状況で蒸し暑く水の消費が早い。写真を撮り,行動食で腹ごしらえをする。
 9:35遊楽部岳へ出発。灌木の急斜面を下り緩やかな草地に出る。チシマフウロウ,ミヤマキンポゲ,ハクサンボウフウが咲いている。この稜線コースも2m幅に刈分けが行われ整備されている。時々熊対策の笛を吹き,稜線の小さなコブを緩やかに上り下りして進む。
草地状にはエゾカンゾウ,オニシモツケ,トリアシショウマが少しさいている。1200m付近から草付きの急斜面となりジグザグを切って登る。傾斜が落ちて灌木帯を登ると次第に平坦なハイマツ帯となる。10:21標識の有る白水岳分岐通過。白水岳へのコースはネマガリ,草等が被っておりブッシュを漕がねばならない状況である。眺望の利かないハイマツ刈分け道を東に向かう。小さな上り下りで全体的に下っている。
 10:35遊楽部岳頂上着。1等三角点と標識,スコップが有る。遅れていたメンバーも10:55までに全員頂上着。Fさん持参の冷えたパインを食べ,その食べ易さ清涼感を実感する。ここまで持ってきてくれた事に感謝する。眺望は北東から北に太櫓岳,今金,北檜山方面が望まれる。南側はハイマツで見えない。記念写真を全員で撮る。

 11:05下山開始。11:20白水分岐通過。急斜面を慎重に下り,後は黙々と稜線を上り下りし急斜面を登る。12:08臼別岳着。暑さで手ぬぐいが絞れるだけ汗をかく。それだけ水分補給をする。ここでも写真を撮る。12:20下山開始。フィックスロープ2個所を慎重に下り尾根道を下る。黙々と歩くのみで最低コルからコブを上り下りをする。13:12五合目手前の950m付近で小休止。Sさんが遅れ気味となり塩分不足と判断し,スポーツドリンクに塩を加えて飲んでもらう。13:30下山開始。
 13:45五合目915mコブ通過。13:55〜14:05高度800m付近でSさん,Kさんを待つ。同行していた札幌の男性1名には下山してもらう。2名と合流し,Sさんの行動食の摂取状況を聞くと,ほとんど食べていない状況でエネルギー不足と判明。パイン,スポーツ食を食べてもらい,荷物は私とFさんで担いで14:15下山開始。14:32四合目標識通過。Sさんの状況は良くなり順調に下る。
 14:43〜50高度680m付近で小休止。残り少ない水400ml程を残し,全員で分けて飲む。樹林帯の中は日差しが直射しないので多少涼しい。Sさんは回復傾向にあり他のメンバーも元気で淡々と下る。15:30〜35高度310m付近トドマツ帯で小休止。残りの水を全員で分けて飲む。15:40Nさんが迎えに登って来て合流。先に下った人から状況を聞いて登って来たとの事。感謝,感謝の次第である。15:50登山口に下山。テント等はNさんが撤収してくれていた。16:05函館へ出発。18:10亀田支所にて解散。

 ちょっとしたパプニングの発生により,予定より約2時間下山が遅れる事になりました。夏期の遊楽部岳の登山状況の説明が不足し,また食料,水分の摂取等についても説明が不足していたものと思います。
 遊楽部岳登山は順調に行って,登り5:30,下り4:00,往復約9:30〜10:30かかる長時間の登山です。今回は夏期の蒸し暑い気象状況も考慮に入れ,食料(エネルギー)の補給,水分の補給,塩分の補給等について,より計画的に実施する必要が有りました。
 過去の登山においても何回か同じ経験しているにもかかわらず,メンバーへの説明が不足していた事を反省しております。
 このコースは何回登っても,下りの後半は足の痛さ等を気力で補う,気力,体力勝負のコースと実感しております。どんな時でも山を甘く見てはいけない事を実感した次第です。
 これからもまだ1ヵ月以上夏山登山シーズンが続きますので,今回の経験を踏まえて,慎重な行動,装備,食料(エネルギー)補給,水分補給,塩分補給等の計画で対応して行きましょう。                          (N記)

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